ゴールデンウィークが終わると気持ちが沈んでしまい、「会社に行きたくないなぁ……」というパパさん・ママさんもいると思います。一般的には「五月病」と言われる症状です。
「五月病」とは、病院で正式に使われる医学用語ではありません。なので、病院に行っても「五月病」と診断されることはないのです。
しかし、五月病は大人だけがなるわけではありません。子どもも五月病になる可能性は十分にあります。
まじめでがんばり屋さんな子どもほど、「きちんとやろう」「頑張ろう」と、自分でも気づかないうちにストレスを溜めこんでしまいます。
特に小学校入学などは、子どもにとって大きな環境の変化です。緊張や不安を感じてもおかしくありません。
子どもの五月病は大人が気づいてあげないと。
いつもと様子が違うと感じたときは注意してね。
五月病の原因
五月病の大きな原因は、「環境の変化」と言われています。
小学校に入学したばかりの子どもは、心の緊張が続いている状態です。心が緊張していると、ストレスが溜まってしまいます。
しかし、ゴールデンウィークなどの長期の休みが入ると気がゆるみ、張りつめていた糸がプツン!と切れてしまうことも……。そこで表れる無気力や気分の落ち込みなどの症状を五月病と呼んでいます。
五月病は大人だけでなく、子どもでもなる可能性のある症状です。子どもの五月病には、性格も影響しているようです。
性格にもよるのね。
大人と一緒だね。
五月病になりやすい子どもの性格
以前、ある児童心理学の研修で「まじめでがんばり屋さんの子どもほど、ストレスを溜めこんでしまい、心が疲れてしまう」と学びました。緊張の糸が張りつめている分、切れてしまったときの反動が大きいのだそうです。
学校が始まっても、心が疲れているので今まで通りに動けなくなる子どももいるそうです。環境の変化があった子どもの様子は、注意してみてあげることが必要です。
私の息子も小学1年生のときに、一時期、無気力になってしまったことがあります。熱もないし普通に見えるのですが、行動的でなくなりました。
学校は行っていましたが、先生から「最近、元気がないみたいです」と連絡帳に書かれるほど。家でもはつらつとした表情が見られなくなり、気になりました。
先生に家での様子も伝え、学校と家庭両方で見守っていくうちに、息子はだんだん元に戻っていきました。でも、一時はかなり心配になりました。私は保育士として新しい保育園で働き始めたばかり。夫は病気で自宅療養中。「この環境が息子によくないのかも……」と本気で悩みました。
息子はまじめでしっかり者に見られることが多い子どもでした。本人がどこまで自覚していたのかわかりませんが、プレッシャーも感じていたのかもしれません。「まじめでがんばり屋さんほどストレスを溜めやすい」という研修時の言葉が頭の中をよぎりました。
息子の場合、何となく元気がなくなったのが最初。
その後、どんどん無気力になっていきました。
子どもの五月病の症状
子どもの五月病のサインを紹介しますね。子ども自身、戸惑っていることが多いので、ママさんやパパさんが子どものSOSに気づいてあげることが大切です。
- 表情が暗い
- 喜怒哀楽が乏しくなる
- 口数が減る
- 寝つきが悪くなる
- 食欲がなくなる
- 好きなテレビやおもちゃに興味を示さない
- 行動的でなくなる
- 小学校に行きたがらなくなる
- 不機嫌になりやすい
子どものSOSに少しでも早く気づいてあげることが、症状軽減につながります。「いつもと様子が違うな……」と感じたときは、すぐに対処してあげましょう。
ママさん・パパさんの言葉で気持ちが楽になる
「五月病かも……」と感じたときは、心のエネルギーが低下している状態なので、プレッシャーをかけないことが大切なポイントです。特にママさん・パパさんの声掛けが子どもの気持ちを楽にします。
例えば、宿題がなかなか進まないときには「だんだんできるようになるよ」「焦らなくていいよ」「一緒にやってみようか」などと声をかけてあげましょう。ママさん・パパさんの言葉で子どもの気持ちが軽くなります。
新しい環境に慣れようと頑張りすぎている時期なので、家ではゆったりくつろげるようにしてあげましょう。子どものペースを見守ってあげることも大切です。
励ましよりも寄り添う気持ちの方が大事かも。
いつもより注意してみてあげることが大切なのね。
小学校の先生と連携をとる
もしも子どもが「五月病かも」と感じたときは、小学校の先生にそのことを伝えましょう。隠す必要はありません。
先生に子どもの様子を伝えておけば、いつもと様子が違っていても理解してもらえます。小学校と家庭の両方から、子どもを見守ってあげることができます。
五月病の特徴として、疲れてしまった心にそっと寄り添っていけば自然と治ります。個人差はありますが、1~2週間程度で元気を取り戻す子どもが多いようです。息子も1週間ほどで元気になりました。
学校の先生に相談していいんだね。
何となく敷居が高いけど……。
五月病は甘えではない
子どもが五月病になると、いつもなら自分でできることもあまりやりたがらなくなることもあります。でも、「甘えてる!」と怒らないでくださいね。
大人でも心が疲れ切ってしまったときは、やる気が起きませんよね。子どもも同じです。「やらなくちゃ」と思ってもできないのが五月病です。
家でリラックスできる環境を整えてあげるとよいでしょう。少しでも早くフォローしてあげることで、子どもの五月病も軽減していきます。
私は息子の小学1年生のときの経験から、子どもの五月病もフォローとケアが必要だと感じました。五月病は病気と診断されることはありませんが、明らかに心と体の不調です。深刻な病気になることがないように、ケアして見守ってあげましょう。
息子が五月病になったときは心配になったよ。
でも、無理をさせない生活で元気が戻りました。
コメント